金木犀烏龍
2023年8月のやぶきたで作った軽発酵の烏龍茶に金木犀の香りを移した花茶です
ラベンダー焙茶と同様まだプロトタイプの段階ですが、すでに飲食店などで採用されており今回のご紹介となります
※金木犀は香り付けのみとなるので茶葉には含まれません
金木犀と烏龍茶をブレンドする花茶は台湾でもよく作られており、実際に住み込み時に近くの農家の方の作業を見させていただく機会もあり、現地の作り方と同様に作っておりますが、使用する烏龍茶の作りを少し変化させています
金木犀は甘く心地の良い柔らかいミドルレンジの香りが特徴になります
このレンジの香りは高くも低くもなくふわりと浮いているような感じでバランスを取るのが非常に難しい香りです
今年度のものはトップノートに淡い火香、ミドルノートに金木犀の香り、ラストノートにお茶の渋味、焙じ由来の若芽の酸味を感じる構成にしています
烏龍茶の軽発酵というと白花様のライトな香りが多くでますが、金木犀の邪魔にならないよう、軽発酵でも香りが発揚しない製茶方法をとっています
この製茶方法だと白花様の揮発性の香りはそれほど立ちませんが、茶葉内部の成分としてはしっかりと烏龍の素性を作っている為、コクに特化した烏龍茶となります
また、通常の烏龍茶の摘採より若干早めに摘採し、若い葉から出る渋味も生かしています
若い葉を短時間で焙じると若干の酸味を伴う為、金木犀の香りを強調する対比の香りとしての役割と酸は食欲増進にも繋がる為、食中や間食などに合わせやすいお茶となっています
金木犀の香りを活かす視点から烏龍茶を作っていますが、昨年度から何度か試作をしてようやくまとまり今催事でのお披露目となりました
金木犀は木花茶寮設立時に将来花茶を作る為に植えたものが少しずつ収量が出てきた為、自家製となります
ラベンダー焙じ茶の説明と被りますが、香りが強すぎるとしつこく飲みづらいので、柔らかく品良く香る程度にしています
【おすすめの飲み方】
3gの茶葉に200cc程の熱湯、各煎30秒ぐらいで5煎程楽しめます
冷茶は水での抽出では火香と酸味が強調されるので、お湯出ししたものをガラスポットなどに入れて冷蔵庫で冷やす方法がおすすめです